2003年5月30日金曜日

ファーストエイド









子供を保育園に送って、さあこれから会社に行こうと一旦家に戻ろうと家に向かう橋を渡っていると、目の前をMTBがジャンプしながらかなりの高速で横切っていった。気合入ってるなあ、と思っていると、曲がり角からスッと出てきたママチャリに出会い頭激突した。自転車は二台とも空に舞い、地面に叩きつけられた。


目の前で大惨事が起こってしまった。自転車を止めて倒れている二人に近づく。MTBのお兄ちゃんはうずくまっているが外傷はないようだ。大丈夫ですか、といってもうなずいている。ママチャリの女の人は自転車の上に乗っかるようにうずくまり、頭を押さえている。話しかけると答えるが赤い血が流れている。彼女のほうが良くないようだ。彼女を抱えて自転車の上からおろし、道路の脇に寝かせる。


彼女を動かしている間も「すいませんすいません」と言うので意識はしっかりしている。血がポタポタ道路に垂れる。どこが痛いですか、というと頭の後ろを示す。かなり大量に出血している。通りがかりの女の人にここの住所を言って救急車を呼んでもらう。通りがかりの人たちがティッシュペーパーを出してくれるがそれではらちがあかない。今日は暑いだろうと思って持ってきておいたタオルを出して彼女に手渡し、出血の部分を押さえる。しかし彼女は髪が長いため自分にはどこから出血しているのかわからない。そしてほかの人は見てるだけで誰も彼女を触ろうとしない。なんてこった。


お兄ちゃんは起き上がる。大丈夫みたいだ。彼女の実家がすぐそこにある、ということなので彼はそこに知らせに行く。


出血部位が耳のようにも見えるので注意して彼女を見る。少し震えが来ているようだ。「痛い以外に気持ち悪かったりしませんか?」というと「いいえ、すごく痛いです」と言われる。少し圧迫していたほうがよい、とギャラリーの1人に言われタオルを(血が出ているであろう部分に)少し押し付ける。ポタポタ落ちる血は少し収まったように見える。彼はもう少しタオルを用意したほうがよい、といい近所の人がタオルを取りに走る。


そうこうしているとサイレンの音が聞こえ、救急車到着。同時にパトカーも。救急隊員は手際よく傷の部分を探し出し、大きなガーゼを貼って三角巾で止める。彼女を起き上がらせて担架に乗せる。頭以外には怪我はないようだ。


することもないし会社にも行かなきゃなので警察官に自分の住所を言って家に帰る。腕は血だらけだしジーンズにも血痕がついている。腕を洗ってジーンズを洗濯機に入れ、会社に向かう。現場にはもう誰も残っておらず、鑑識の人が写真をパシャパシャ撮っていた。


自転車同士でもひどい事故になる、ということを痛感した。また日常生活の中でもこのような”かなり非日常な”場面に遭遇することもままあるんだな、と。自分がとった処置が果たして適切だったのかどうかわからないので、いつかこういうファーストエイドの講習を受けたいな、と思った。


今日はオチなし。





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