2006年3月23日木曜日

ドイツ出張5日目



今日も6時過ぎに目が覚める。カーテンを開けると真っ白。雪積もってるじゃん。4日間でこんなに天気が変わるなんて、やっぱり内陸の気候は海に囲まれた日本とは違うなあ。


さ、ボチボチ帰ろうかね。。


とここまで書いてホテルから送信し、チェックアウトして帰途につく。外はさすがに寒い。車を返してタクシーで中央駅へ。ちょうど朝のラッシュ時らしく大渋滞。タクシーの運ちゃんはあらぬ方向に車を走らせる。「なんでこっち行くの?」と尋ねると「こっちの方が遠回りだけど動く。タクシーが止まってても何秒か毎にお金を取られる。それであれば遠回りしても動いていた方があなた達の得になる。そして早く目的地に着けばあなたも幸せ、そして私も次の仕事にありつける。」


なんて論理的なお答え。すばらしい。ドイツらしいというか。しかし運転手の顔、そしてIDカードみたいなものに書いてある名前は中東系だ。そして彼はしきりにセンターコンソールのカーナビみたいなものを操作している。前見なくていいのかね。そしてやおら携帯電話を取り出してどこかに電話し始める。女性の声が出る。「タクシーセンターです」彼が聞く。「ちょっとわかんないことがあるんだけど!」その後は彼が一方的にまくし立てたので私にはよくわからず。かなり怒って彼は電話を切る。説明してくれた。


「ここのディスプレイにXX病院でタクシーを3台呼んでいるって表示が出たんだ。だから行くよ、って返事をした。でも見てみろよ、さっきからキャンセルの表示に変わってる。だからセンターに電話したんだ。おかしいって。でもあいつらは「キャンセルされてない」って言うんだ。でもこの表示はキャンセルだ。あいつらはタクシーの番号を見ていてどのタクシーに誰が乗っているか知ってる。そしていい仕事をドイツ人の運転手に回すんだ。クソッたれ。ナチだよ!ナチ!」


しかし指差される先のディスプレイには5とか数字が書いてあるだけで私には何のことだかわからない。一目でドイツ人ではない、とわかる我々が乗っていたから彼も罵詈雑言を炸裂させたのだろうが、ううむ、なんかイヤな感じだなあ。こうやって故なき所から(あるのかもしれないが)人種差別が始まっていくのかなあ。


駅に着いてチェックインをする。フランクフルトまで電車で行くのだが荷物はここでチェックインできる。しかし発車まであと1時間半ほどある。お姉さんに頼んでトランクを預かってもらい、買い物をしてくるのでそれをトランクに入れてチェックインしてもよいか、と聞く。「いいわよ♪」と2つ返事。ここのカウンターはヒマだからなあ。早速街に繰り出す。とは行っても彼女に指定された時間まで1時間しかない。目抜き通りにいるとはいえ1時間でのお土産ショッピングはかなりキツい。買いたいものリストを取り出し、昔の記憶をフル回転させて店の場所を思い出す。そしてそれを線で結び、最短経路を計算する。そして早歩き。めぼしいものを見つけたら躊躇なくゲット。考える時間はない。そして1時間ピッタリでほぼ書いたいものを全て買い、中央駅に走る私の姿があった。


お姉さんはカウンターに座って電話をしてた。私を見つけジェスチャーで「私!私!」と自分自身を指差す。待てってことかな。電話が終わり、裏に連れていかれ、そこには荷物を運ぶストリート系のお兄さんおじさん達が5、6人座っている。その前に私のスーツケースがぽつねんと置かれている。開けてお土産を詰め込む。おじさん達が私の荷物をずーっと見ている。あまりいい気持ちではない。終わって彼らにスーツケースを預け、ホームへ向かう。と思いつつもう少し買い物。


列車に乗り込むと前の席に社内報でしか見たことのないドイツ本社の重役が座っている。おおおお。一緒にいた私の上司は面識があるので挨拶をしている。私はどうも身分の違うような気がして挨拶しなかった。インドに行くのだそうだ。さすが世界企業の研究開発部門を統括する男、行く所が違うぜ。私達はビールとサンドイッチを頼んだが彼はミネラルウォーターだけ頼み、世界のニュースのクリッピング(かなり分厚い)を読んでいた。これぞエグゼクティブだな。しかし彼の足が内股気味なのがちょっとオタクくさく気になった。


そうして気まずくしているとフランクフルトに到着。彼はさっさと行ってしまった。空港を歩いて搭乗口へ向かう。日本行きの飛行機が集中して出る時間らしく、名古屋弁の人や関西弁の人が多数観測される一帯があっておかしかった。


久しぶりの日本語の新聞を搭乗口で取って飛行機に乗り込む。シャンパンを離陸前に飲んだがその後また記憶がない。水平飛行に移って飲み物を飲む。今度は食前酒の定番、カンパリオレンジをもらう。苦味がおいしい。その後いつものジントニック。今度は本当のトニックウォーターで出てきた。あるんじゃんよ。そして白ワインをいただきつつ食事。何だったか思い出せないほど特徴のない食事だった。食後はデザートだけもらって食べる。帰りなのでたくさん飲んでやろうと思ったがそんなに飲めるものではない。


その後本を読むがほどなく就寝。フルフラットのシートはよく眠れる。ぐっすり。





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