2006年3月9日木曜日

群集心理に関する寓話



読んでいた本に面白い話が載っていたので引用。ベンジャミン・グレアムという投資家が作った物語らしい。



石油の探鉱者が天国に召され、聖ペテロから「あなたが天国に住むことは認められたが、しかし石油関係者の居住地区はいま一杯で、あなたを入れることはできない」と告げられた。その男はしばらく考えてから、現在の住人たちにごく短い言葉を伝えてもよいかと聞いた。その程度であれば害はないだろうと、聖ペテロは許可した。


そこでその男は、口に手を添えて「地獄で石油が見つかったぞ!」と叫んだ。すぐに居住地区の門が開き、石油関係者全員が列をなして地獄へ向かって出ていった。聖ペテロは感心して、その石油探鉱者を招き入れ、寛ぐようにと言った。


ところがその男は立ち止まって「いえ、私も他の連中と一緒に行くことにしようと思います。あの噂が本当になるかもしれませんから」と答えた。



まさにおそろしや群集心理(笑)


群集心理、といえば「レミング(Lemming)」というねずみは群れの個体数が増えすぎるとハメルンの笛吹きよろしく集団で海に飛び込んだりして自殺する、と言われています。しかしこれはネットで調べるとどうもやらせのようですな。


ウォルト・ディズニー製作のドキュメンタリー映画「白い荒野(WHITE WILDERNESS, 1958)」で無理やり群れを誘導して水に飛び込ませ、そこからこの群集心理の神話が始まったと。


自殺するのは生き物の本能ではなく、思考する、という機能を持ってしまった人間だけに見られる行動だと思いたいです。。。





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