この本は面白くて一日で一気に読んでしまった。日本には「放送禁止歌」という公共放送にのせてはいけない歌がある。それはどうして放送できなくなったのか、というドキュメンタリー番組を作った作者がその後の取材も含めて本にまとめたもの。
「放送禁止歌」はそもそもどこにも存在していない。
というのが結論。続けて言えばそれはメディアの作り手が「これやばくね?出すと抗議がくるんじゃね?」と自己萎縮して表現をしなかった結果。「KY」の結果と言えなくもない。また、私の業界ではこの「KY」は「危険予知」の略である。そういう意味もあるね。
メディアがメディア自らが自己萎縮して判断を停止させている状況を告発する。
メディアに関わる人は必読指定図書だと思います。また、メディアから情報を得ている人も知っておいたほうがよい情報だと思います。作者の森さんが繰り返し説くのは、「他人の判断にゆだねるのではなく、現場をみて自分で考え、自分の判断をしよう」ということ。このご時世、これは非常に重要になりつつあるのでは?
岡林信康の「手紙」とか。一度聴いてみたいものである。
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