2015年5月26日火曜日

資本主義の終焉と歴史の危機/ 水野和夫

この本はすごい。ピケティほどの精緻な分析は新書なので無理だとしても、資本主義の過去から現在に至る分析が鮮やか。素晴らしい。植民地と格差社会を同列に論じるところも腹落ち感ハンパない。
ゼロ成長時代は以前にもあり、日本は世界に先駆けてそこに再び入ろうとしているのだから、今までの成長必須モデルではなく、ゼロ成長ベースの経済を、という主張にも激しく納得。
沢山の人にこの本を読んでもらい、その上で感想を聞きたい。空論と嗤うか、はたと膝を打つか。

2 件のコメント:

  1. 「いつも時間のないあなたに」読了しました。引き続いてこれも図書館に予約しました。今後とも簡明かつ奥行の浅からぬ書評を鶴首しております。

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    1. ありがとうございます。本にしても音楽にしても、私が一生に体験することができるのは本当に氷山の一角でしかなく、私が体験することのできないものの中に素晴らしいものがたくさん入っているだろう、ということに絶望する今日この頃ですが、ま、毎日できることをコツコツ愚直に繰り返したいと思います。

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